カルシウムとリン酸とフッ素を同時に入れると効果が弱まる?

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たしかに、フッ素はカルシウムと反応し「CaF2」、リン酸と反応し「FPO3」を生成し、不溶性となり再石灰化に寄与できなくなる。しかし、1450ppmレベルのFは、カルシウムやリン酸単体よりも、ハイドロキシアパタイトに親和性が高い。何倍結合しやすいかは判断しがたいが。しかし、9000ppmのレベルのFは、化学反応の平衡が変わる可能性もある。しかし、私が臨床で9000ppmを塗りたくった患者様の歯を削ってマイクロスコープで拝見したとき、そこには表層に明らかにFの効果によって修復されたであろう様子があった。ホワイトスポットの中は白いが、表層部は透明になっていた。結論として、1450ppmレベルであれば、カルシウム・リン酸・フッ素の、口腔内における同時適応は効果的と考える。9000ppmレベルであれば、リン酸・フッ素を多く含む(例えばMIペースト)とは、明らかでない化学反応の平衡を考えると、同時併用しない方がよいと考えられる。使用するなら、9000ppmを塗布して2・3分待った後(ハイドロキシアパタイトがフルオロキシアパタイトへと置換される)、1回お口をゆすいででもらい、MIペーストのようなものを塗ると適切な濃度のフッ素と、効果的と予測される。

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